メイン・サブ・第三・劣勢機能は、それぞれ何をするもの?|MBTI心理機能の扱い方
カタギです、
16タイプ(MBTI)には「心理機能」というものがあって、全部で8つあります。
内的感覚、外的感覚、内的直感、外的直感、内的思考、外的思考、内的感情、外的感情。この8つです。
そして各タイプには、そのうち4つがメイン機能・サブ機能・第三機能・劣勢機能という順番で入っている。残りの4つは入っていない。……という話を、聞いたことがあるかもしれません。
ここが16タイプの一番面白いところであり、同時に、一番「難しそう」と思われるところでもあります。
この記事では、その4つの席がそれぞれどういう意味を持っていて、自分はそれをどう扱えばいいのかを解説します。配列の暗記の話ではなく、「で、結局それが分かると何をすればいいの?」という話です。
この記事の内容
1. アルファベット4文字だけでは、見えないものがある
たとえば ISTP というタイプがあります。
この4文字を見るだけでも、ある程度その人の性質は説明できます。I は内向、S は五感、T は思考、P はゆるい。だから「ISTP は内向的で、五感を大事にしていて、思考重視で、ちょっとゆるい人」。
これはこれで、確かに正しいんです。正しいんですけど、正直、それだけだと「どういう人なのか」があまり見えてこないんですよね。
ここに機能の話が入ってくると、景色が変わります。
ISTP
メイン機能:内的思考/サブ機能:外的感覚/第三機能:内的直感/劣勢機能:外的感情
「内的思考がメインに入っているというのは、こういう意味なんだ」と分かってくると、「あー、こういう人っているよね」という感覚に変わります。
16タイプが人間の豊かさをうまく表せているのは、たぶんこの部分のおかげです。だから内向・外向の話を学んだあとは、ぜひここもチェックしてほしいと思っています。
2. 8つの機能は、必ず5つのどれかに分類される
ここで、少しだけ整理させてください。
8つの心理機能は、どのタイプにとっても、必ず次の5つのどれかに当てはまります。
- メイン機能に入っている
- サブ機能に入っている
- 第三機能に入っている
- 劣勢機能に入っている
- どこにも入っていない(残りの4つ)
見落とされがちなのが、最後の「入っていない4つ」です。ここも含めて考えると、16タイプはぐっと立体的になります。
とはいえ、5つも別々に覚えるのは大変です。なので僕は、これを3つのグループにまとめて考えています。
3. 3つのグループに分けて考えると、一気に分かりやすくなる
メイン機能・サブ機能
得意/当たり前/その人のユニークさ
メイン機能は、その人にとって当たり前の機能です。前提であり、切っても切れない。なくすということができません。サブ機能もかなり才能があって、大胆に使えます。
この2つが、その人の得意な点であり、個性です。
第三機能・劣勢機能
苦手/でも「ニーズ」がある
ここは結構苦手です。ただ、若干は「ある」。そしてニーズがあるのがポイントです。ニーズがあるというのは、自分の中に「この機能を使いたい」「これが必要だ」という感覚があるということです。
苦手で、弱点で、たまに間違える。でも、たまにうまくいって「自分はこれができる」と勘違いすることもある。厄介なところです。
どこにも入っていない4つの機能
自分にない/ニーズもない
Bとの決定的な違いは、ニーズがないことです。Bは、入っているし、あるんです。ただ苦手なだけ。
Cはそもそも、あまりよく知らないし、分からないし、特に必要ともしていない。ここが本当に「自分にない世界」です。
この3グループは、それぞれ取るべき態度がまったく違います。ここからが本題です。
4. A:メイン・サブは「自覚と自信を持つ」ところ
メインとサブについては、まず自覚を持って、そして自信を持ったほうがいいです。
「これが自分のユニークな点なんだ」「これが自分の魅力なんだ」「これが周りに一番貢献できることなんだ」と。そこに自信と自覚と責任を持って、頑張る。それが大事です。
ただ、これがなかなか難しい。理由ははっきりしています。
なぜ自分の長所は自分で分からないのか
どんな人も、自分自身が基準だからです。
メインやサブは、当たり前にやっているところです。当たり前すぎて、努力している自覚すらない。それが他の人にとってはすごくユニークで、しかもかなり上手にできている――ということが、自分では見えないんですね。
だから、こういう形で「知る」ことに意味があります。自分では絶対に気づけない場所を、外から教えてもらうわけです。
収録のときに、コメンテーターのまいねえさん(INFJ)が、こんな話をしてくれました。
まいねえ(INFJ)
カタギさんと初めて出会ったとき、私は「こんなところもダメで、あんなところもダメで」って話しに行ったんですね。
そうしたら「まいねえさんのいいところは、人の気持ちを揺らすところだよ」といろいろ教えてもらって。「ああ、そうか、自分にもいいところあるな」と知れたのが、すごく癒されたところでした。
「人の気持ちを揺らす」というのは、まいねえさんのサブ機能である外的感情の話です。本人にとっては、たぶん当たり前にやっていること。だから欠点のほうばかり数えていた。よくあることだと思います。
5. B:第三・劣勢は「勘違いしない」ところ
第三機能と劣勢機能について、一番大事なのは勘違いしないことです。
ここは、あるんです。自分でも認知できる。使いたい気持ちもある。でも苦手で、レベルは低い。そしてたまに、すごく上手にできてしまうことがある。
だからこそ、ちょっとした慎重さが必要になります。
僕自身の話をすると、INTP なので第三機能が内的感覚、劣勢機能が外的感情です。
内的感覚は「自家発電して、パワフルに進む」機能なんですが、僕が自家発電できているかというと、正直かなり微妙です。人の影響をよく受けるし、一人で全部やれるわけでもない。コメンテーターの収録だって、みんなから何かをもらってやっている。
劣勢の外的感情、「人を楽しませる」というのも、根本的には持ってはいるんです。でも、本当にそれを優先して生きているかというと、客観的に見たらそうではない。
それでいて、たまに「分かってる気」になるんですよね。そして大抵は間違っている。だから慎重にならないといけないな、と思うことが多いです。
ここが一番の落とし穴かもしれません
メインとサブは、当たり前すぎて自覚できない。
一方で第三・劣勢は、「使いたい」というニーズがある分、意識に上りやすい。
その結果、第三や劣勢のほうを「こっちが自分の得意なものじゃないか」と思ってしまうことが、けっこう起きます。特に学び始めの時期は注意してほしいところです。
ただし誤解のないように言っておくと、第三・劣勢を使うこと自体は、まったく問題ありません。苦手なりに、下手なりに、若干ずれていても、ニーズを埋めること自体はできます。
大事なのは「うまくやれているわけじゃない」と分かっておくことです。それだけです。
6. C:入っていない4つは「教えてもらう」ところ
ここは、そういうものがあるんだな、と知ることが必要な領域です。
自分にはピンとこない。でも、それを重視して、その価値観で生きている人が、世の中には半分くらいはいる。「へー」と認識する。まずはそれで十分です。
そして、もう一歩踏み込むなら――その機能が入っている人に、直接教えてもらうのが一番早いです。自分だけでは、どうやっても分からないので。
ここで一つ、注意してほしいことがあります。
「自分の言葉で理解しようとする」のは、実はよくない
自分に入っていない機能の説明を読んでいるとき、多くの人は、自分が経験できる話に置き換えて「ああ、そういうことね」と納得してしまいます。
でも実際は、全然違うんです。「自分の知らない世界がある」と思っていないと、自分の体験と解釈に置き換わってしまって、ズレが生まれます。
むしろ「え、何これ? こんなのをそんなに大事にしてる人がいるの?」と疑問に思うほうが、入っていない機能に対する反応としては自然かもしれません。
この感覚について、れいちぇる(ESFP)が正直に話してくれました。
れいちぇる(ESFP)
説明を見ても「なんか難しいな」という感じでスルーしちゃいます。「自家発電してパワフルに進む」も、「へー」って感じで。すごく難しい本を読んでるときみたいに、入ってきづらいですね。
実感もないし、イメージもあんまりできない。それこそ、ISFJ のあの人とかをよく知ってから、やっとその人のイメージができるようにはなったんですけど。
逆に、まいねえさんはこう言っていました。
まいねえ(INFJ)
私、れいちぇるに出会うまで「脱力する」というのが分からなかったです。「れいちぇるならどうするかな」と考えることで、脱力を知ることができたので、めちゃくちゃ感謝しています。張り詰めた中で生きてました。
説明文を100回読んでも分からなかったものが、実際にその人と過ごすと一発で分かる。入っていない機能というのは、そういう性質のものだと思います。
7. 8つの機能を、一言で言うと
それぞれの機能がどういうものなのか、ごく短くまとめておきます。詳しく知りたい機能があれば、下のリンクから個別の解説記事へどうぞ。
| 機能 | 一言でいうと |
|---|---|
| 内的感覚 | 自家発電して、パワフルに進む |
| 外的感覚 | 現実の出来事に、器用に対応する |
| 内的直感 | 延々と知識を集めて、重要なテーマを考える |
| 外的直感 | あらゆる可能性を、際限なく取り入れる |
| 内的思考 | 冷静に分析し、フラットに評価する |
| 外的思考 | 集団のルールに従い、協力する |
| 内的感情 | 自分の気持ちを、素直に表現する |
| 外的感情 | 人の気持ちを動かして、楽しませる |
各機能のくわしい解説(全8記事)
8. 16タイプ別・自分の3グループ早見表
自分のタイプの行を見てください。左から「自信を持っていいところ」「慎重になるべきところ」「人に教えてもらうところ」です。
| タイプ | A:自信を持つ (メイン・サブ) | B:慎重に (第三・劣勢) | C:教えてもらう (入っていない4つ) |
|---|---|---|---|
| ISTJ | 内的感覚/外的思考 | 内的感情/外的直感 | 外的感覚・内的思考・外的感情・内的直感 |
| ISFJ | 内的感覚/外的感情 | 内的思考/外的直感 | 外的感覚・内的感情・外的思考・内的直感 |
| INFJ | 内的直感/外的感情 | 内的思考/外的感覚 | 外的直感・内的感情・外的思考・内的感覚 |
| INTJ | 内的直感/外的思考 | 内的感情/外的感覚 | 外的直感・内的思考・外的感情・内的感覚 |
| ISTP | 内的思考/外的感覚 | 内的直感/外的感情 | 外的思考・内的感覚・外的直感・内的感情 |
| ISFP | 内的感情/外的感覚 | 内的直感/外的思考 | 外的感情・内的感覚・外的直感・内的思考 |
| INFP | 内的感情/外的直感 | 内的感覚/外的思考 | 外的感情・内的直感・外的感覚・内的思考 |
| INTP | 内的思考/外的直感 | 内的感覚/外的感情 | 外的思考・内的直感・外的感覚・内的感情 |
| ESTP | 外的感覚/内的思考 | 外的感情/内的直感 | 内的感覚・外的思考・内的感情・外的直感 |
| ESFP | 外的感覚/内的感情 | 外的思考/内的直感 | 内的感覚・外的感情・内的思考・外的直感 |
| ENFP | 外的直感/内的感情 | 外的思考/内的感覚 | 内的直感・外的感情・内的思考・外的感覚 |
| ENTP | 外的直感/内的思考 | 外的感情/内的感覚 | 内的直感・外的思考・内的感情・外的感覚 |
| ESTJ | 外的思考/内的感覚 | 外的直感/内的感情 | 内的思考・外的感覚・内的直感・外的感情 |
| ESFJ | 外的感情/内的感覚 | 外的直感/内的思考 | 内的感情・外的感覚・内的直感・外的思考 |
| ENFJ | 外的感情/内的直感 | 外的感覚/内的思考 | 内的感情・外的直感・内的感覚・外的思考 |
| ENTJ | 外的思考/内的直感 | 外的感覚/内的感情 | 内的思考・外的直感・内的感覚・外的感情 |
※ C欄は、A・B欄に入っている4機能の内外を反転させたものです(内的思考が入っていれば、外的思考はC)。
9. 収録で出た「第三・劣勢あるある」
理屈だけだとピンとこないと思うので、収録で実際に出た話を紹介します。
れいちぇる(ESFP)の第三機能・外的思考
外的思考は「集団のルールに従い、協力する」機能です。れいちぇるはこれが第三機能。
まいねえさんが「れいちぇるはグループの一員になることが、すごく苦手ですよね」と言うと、本人もあっさり認めていました。
れいちぇる(ESFP)
確かに、グループとかに参加はよくしてるけど、多分あんまり協力的じゃなかったりすることがあると思います。
参加はする。でも、のらりくらりやっている。第三機能って、まさにこういう「半分くらいは欲しい」という距離感なんですよね。
まいねえ(INFJ)の第三機能・内的思考
内的思考は「冷静に分析し、フラットに評価する」機能です。
まいねえ(INFJ)
めちゃくちゃ苦手です。もう八方美人もいいところですね。「この人はこうだ」と思っていても、目の前に来て、その人がそういう感じだったら、もうそこに寄り添うしか道はないです。
分析しようという気持ちはある。でも、実際に人を前にすると、サブ機能の外的感情が全部持っていってしまう。第三機能の立ち位置が、よく表れている話だと思います。
劣勢機能にも、ちゃんとニーズはある
れいちぇるは劣勢機能が内的直感なのですが、こんなことを言っていました。
れいちぇる(ESFP)
「重要なテーマを考える」みたいなところは、結構やりたい気持ちが分かるんですよ。それが得意な NJ の人と話していると、すごくうまくいって――自分はうまくいってないと思うんですけど――なんか助けてもらえて、楽しいみたいな感じになることが多いです。
これがまさに「ニーズがある」ということです。自分では上手にできない。でも、やりたい。だから、それが得意な人と一緒にいると楽しい。
劣勢機能は、克服するものというより、こうやって人と補い合う場所なんだと思います。
10. まとめ
長くなったので、最後に整理します。
- メイン・サブ……自覚と自信を持つ。当たり前すぎて自分では見えないので、まず「知る」ことが大事
- 第三・劣勢……ニーズはあるので使っていい。ただし「うまくできている」と勘違いしないこと
- 入っていない4つ……自分にはない世界。自分の言葉で理解しようとせず、それが強い人に教えてもらう
あえてはっきり言いますが、人にとって本当に重要なのはメインとサブです。マジで。ここがやっぱり自分なので。
まずはここを大事にして、頑張っていく。残りはちょっと苦手だと思っておく。それくらいでちょうどいいと思います。
収録の最後に、まいねえさんが「『みんな違って、みんないい』ということが学問的に証明された回でした」と言っていました。まあ証明はしていないんですが(笑)、言いたいことはそういうことです。
それでは、今日も元気にいきましょう。いってらっしゃい。
カタギ(INTP)
自分の機能配置を確認したい方へ
この記事の話は、自分のタイプが分かってこそ使えるものです。まだ確定していない方は、まず無料診断で当たりをつけてみてください。
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この記事の6章で書いたとおり、自分に入っていない機能は、文章を読んでいるだけでは本当に分かりません。まいねえさんが「れいちぇるに出会って、やっと脱力が分かった」と言っていたように、その機能を持っている人と実際に過ごすのが、一番早い。
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