16タイプ別・仕事に必要な3つの力|全部満たせるタイプはいない
カタギです。
今日は「仕事において大事な3つのポイント」という話をします。
16タイプやMBTIに興味を持ったきっかけが「自分に向いてる仕事を知りたかったから」という人、けっこう多いんじゃないでしょうか。今やっている仕事のことも、これから就職・転職でどうするかも含めて、仕事って人間にとって永遠の課題みたいなものだと思います。
この記事はその課題に対して、少しでもヒントになればと思って書いています。16タイプをまったく知らない方でも読めるようにしていますので、よかったら最後までお付き合いください。
「このタイプにはこの仕事」に、限界を感じています
仕事に悩んで16タイプを調べている人は、たとえば「ESTP 向いてる仕事 ランキング」みたいなキーワードで検索したり、僕のサイトで各タイプの仕事適性を読んだりしていると思います。
それ自体は、悪いことじゃないと思うんですよ。僕自身、16タイプ別・向いている仕事と部署まとめのような記事も書いていますし、参考にしてもらえたら嬉しいです。
ただ正直に言うと、僕は最近、そういう「このタイプにはこの仕事が向いています」という発信に、少し限界を感じているところがあります。
もちろん、職業によってやることは全然違います。例えば、事務職、営業職、学校の先生、お笑い芸人といくつか職業がある中で、「あなたはお笑い芸人より事務職のほうが向いていますよ」ということは、確かに言える。
でもそれより前に、職業の違いを超えて、どんな仕事にも共通して求められていることがあるんじゃないか、と思っているんです。
そこを見ないまま「向いてる職業」だけを探しても、たぶん堂々巡りになります。職種を変えても、また同じところでつまずくからです。
というわけで今回は、業種も職種も関係なく、どんな仕事でも求められる3つのポイントを挙げてみます。
ポイント1:相手の立場に立って考えられるか
自分のエゴではなく、相手が求めているものを自然に考えられるか
1つ目は、これです。どんな仕事でも、どんな職場でも、必ず求められます。
仕事は、基本的にサービス業です
ここで言う「サービス業」は、接客業という意味ではありません。仕事というのはそもそも、誰か他の人を気持ちよくさせる行為だ、という意味です。
お客さんでも、クライアントでも、社内の別部署の人でもいい。その相手が求めているものを届けること。それが仕事の本質だと思っています。
逆に言うと、自分の快楽や気持ちよさがメインになっていて、相手にメリットを与えられていないなら、それは仕事とは言えません。趣味に近い。
これは能力の問題というより、意識の向きの問題です。作業中に「自分がどう思われるか」ばかり気にしている人と、「これを受け取った人がどう感じるか」を自然に想像できる人とでは、同じ時間働いても出てくるものが変わってきます。
ここが自然とできる人とできない人で、けっこうはっきり差が出ます。
ポイント2:冷静で、取り乱さず、余裕があること
自分の感情に振り回されず、成熟した大人として理性的に対応できるか
2つ目は、感情面の安定です。これもどんな職業でも求められます。
優しさを届けるためにこそ、冷静でないといけない
「優しさが必要な仕事なら、感情的でもいいんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。でも、これは逆だと僕は思っています。
優しさを与えるためにこそ、冷静でないといけない。
自分がパニックになっている状態で、他人に優しさなんて与えられないですよね。介護でも、保育でも、医療でも、接客でも同じです。相手より余裕がある状態でないと、そもそも仕事にならない。
外でいろいろあっても、職場で急に混乱したり、怒り出したり、泣き出したりしない。機嫌の波を周りに伝染させない。要するに「成熟した大人として理性的に対応できる」ということです。
人によってはけっこう耳が痛い話に聞こえるかもしれませんが、これが求められていることだと思います。
ポイント3:続けられて、安定していること
クオリティもスピードも一定に保てて、「この人に頼めば必ず返ってくる」という担保があるか
3つ目は地味なんですが、実はこれが一番効いてきます。
急に音信不通にならないこと。日によって出来が全然違う、ということがないこと。「この人に頼めば、そこそこのものが必ず返ってくる」という担保が得られること。
すごいものを一度出す人より、そこそこのものを毎回出す人のほうが、仕事の現場では圧倒的に信用されます。相手からすれば、計算できるかどうかがすべてだからです。
「気にしない能力」も、立派な仕事の能力です
そしてこれに関連して、僕は「気にしない能力」も必要だと思っています。
仕事をしていれば、疑問に思うこと、おかしいと感じること、わからないことは必ず出てきます。「なんでこのやり方なんだろう」「これをして、何になるんだろう」「オレがこれをやる必要が果たしてあるんだろうか」などと。
でも、いちいちそこで止まっていたら前に進めません。ある程度スルーして続けられる力というのも、どうしても必要になってきます。
これは鈍感になれという話ではなくて、気づいた上で、いったん脇に置いておける力のことです。ここが弱いと、能力があっても続きません。
ここまでのまとめ
① 相手の立場に立って考えられる
② 冷静で、余裕がある
③ 続けられて、安定している
職種の話は、まだ一度も出てきていません。それくらい、この3つは職業を超えた前提だということです。
3つのポイントを、16タイプで見てみる
さて、ここからが16タイプの話です。
この3つの原則を踏まえると、タイプによって「自然と満たしやすいもの」と「条件が揃わないと難しいもの」の差が出てきます。ここでは僕の見方を書いておきます。
① 相手の立場に立てる:E か J が入っていると有利
1つ目は、外向(E)か秩序(J)のどちらかが入っているタイプのほうが満たしやすいです。特にEJ型にとっては、これは最も自然にできる部分です。
E型は自然と意識が外に向くので、そもそも基本的に他人のニーズを元に行動しやすいですし、J型は社会的な貢献意欲が自然にでてくるタイプなので、仕事をするとなったときに社会にとって必要なものを与える、という意識が自然ともちやすい。
② 冷静・余裕:N か T が入っていると有利
2つ目は、直観(N)か思考(T)が関係してきます。どちらかが入っているタイプの方が、そうではないタイプよりも自然とここができます。そして両方満たしているNT型が最もこの点においては満たしやすいです。
Tは感情と距離を取って判断する機能ですし、Nは目の前の刺激から一歩引いて抽象で捉える機能です。どちらも「いま起きていること」と自分の間に、クッションを作ってくれます。
逆にSFの組み合わせは、ここが注意点になりやすいです。目の前のことをそのまま受け取って、そのまま感じる。人間としてはとても魅力的な性質ですが、仕事の場面ではこの点においては消耗しやすいですし、仕事人間としての態度をたもつことが難しくなる側面があります。
③ 続けられる・最低限の保証:「進行型」(SJ・NP)が有利
3つ目は、僕の分類でいう「進行型」、つまりSJかNPのタイプが満たしやすいです。
逆に「そのまま型」であるNJやSPは、ここが苦手になりやすい傾向があります。そのまま型は丁寧かつ誠実に物事に取り組むタイプではありますが、それゆえ、ある意味で仕事で必要とされる「雑さ」が欠ける点が問題になりやすいんですね。
全部を満たすタイプは、存在しません
ここが大事なところです。
「じゃあ結局ENTJが最強なんじゃないの?」という話になりそうなんですが、ENTJはNJなので、3つ目がやや苦手という面が出てきます。
試しに、3つの条件を機械的に当てはめて整理してみます。
| タイプ | ①相手の立場 | ②冷静・余裕 | ③継続・保証 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| ISTJ | ○(J) | ○(T) | ○(SJ) | 3つとも埋まる、かなり仕事向きの型 |
| ISFJ | ○(J) | △(SF) | ○(SJ) | このタイプもかなり仕事向き |
| INFJ | ○(J) | ○(N) | △(NJ) | 仕事と捉えるとズレが生じるかも |
| INTJ | ○(J) | ◎(NT) | △(NJ) | 能力と取り組む姿勢は◎。あとはメンタルが課題 |
| ISTP | △ | ○(T) | △(SP) | あまり仕事に向きやすいタイプとは言いづらい |
| ISFP | △ | △(SF) | △(SP) | 全部△になったが、個人的にはESFPやISTPよりは仕事向きに見える |
| INFP | △ | ○(N) | ○(NP) | かなり仕事向きなタイプではある |
| INTP | △ | ◎(NT) | ○(NP) | 相当仕事向きだが、1だけ注意 |
| ESTP | ○(E) | ○(T) | △(SP) | 平均的、そつなくこなせる |
| ESFP | ○(E) | △(SF) | △(SP) | 存在的には仕事場で求められる感じはある |
| ENFP | ○(E) | ○(N) | ○(NP) | 仕事向きなタイプ。 |
| ENTP | ○(E) | ◎(NT) | ○(NP) | ◯は多い。仕事に真剣になれるか |
| ESTJ | ◎(EJ) | ○(T) | ○(SJ) | かなり仕事に向いているタイプ。 |
| ESFJ | ◎(EJ) | △(SF) | ○(SJ) | バランスをうまくとれれば◯ |
| ENFJ | ◎(EJ) | ○(N) | △(NJ) | 向いている部分と向いていない部分の差が激しい |
| ENTJ | ◎(EJ) | ◎(NT) | △(NJ) | 客観的には一番向いているが内側に脆さをもつ |
見てのとおり、3つすべてを楽々と満たすタイプは存在しません。NTが入っているタイプが全体的に有利に見えますが、それでもどこかは必ず空きます。
この表の読み方を、間違えないでください
これはタイプの優劣ではありません。
この3つの原則は、あくまで「多くの職場が平均的に求めてくること」に対する相性を見ているだけです。人間としての価値でも、才能の量でもありません。
△がついた項目は「できない」ではなく、デフォルト設定では自動で満たされない、だから意識して埋める必要があるという意味です。逆に言えば、そこさえ環境や仕組みで補えば、そのタイプならではの強さがそのまま出ます。
もう少しタイプごとの仕組みを詳しく知りたい方は、MBTIの4つの機能とは?メイン・サブ・第三・劣勢機能を徹底解説もあわせて読んでみてください。「なぜそのタイプがそこを苦手にするのか」の中身が見えてきます。
「向いてる仕事」より先に、考えてほしいこと
ここまで読んで、「じゃあ自分のタイプだと詰みじゃん」と思った人もいるかもしれません。そうではないです。
むしろ僕が伝えたいのは、考える順番を逆にしてほしいということです。
多くの人は、こういう順番で考えます。
- 自分のタイプは○○だ
- → 向いてる職業を調べる
- → その職業に就く
でも、こう考えたほうが現実的にずっと役に立ちます。
- 自分が「相手の立場に立てている」のは、どういう時か
- 自分が「冷静で余裕がある」のは、どういう時か
- 自分が「続けられて安定している」のは、どういう時か
- → その3つが同時に成立する環境って、どこだろう
ここで見るのは職業名ではなく、条件です。
相手が誰なら、自然と気を回せるのか。どんな時間帯・どんな人数・どんな距離感なら、余裕を保てるのか。どんな区切り方なら、続けられるのか。
これを思い出せる範囲で書き出してみると、けっこうはっきり出てきます。「あのバイトのときは全部うまくいっていた」「あの上司のときだけ荒れていた」というふうに。
そこまで見えてから職業名を探すと、選択肢の絞り方が全然変わります。同じ「営業」でも、既存顧客のフォロー中心か新規開拓かで、必要な条件はまったく別物ですから。
タイプを知ることの、本当の使いどころ
ここまで書いてきて思うのは、16タイプの本当の使いどころって、「向いてる職業を教えてくれること」じゃないんですよね。
自分がどこを自動で満たせて、どこを手動で埋めないといけないのかが分かること。それが一番大きいと思っています。
これが分かっていないと、人は必ず「他の人が自動でできていること」を見て、自分を責めます。周りが息をするようにやっていることが自分にはできない、自分は社会人として欠陥があるんじゃないか、と。
でも実際は、その人が自動でできているだけで、その人にも自動では埋まらない場所が必ずあります。全部が自動で埋まるタイプは、さっきの表のとおり存在しません。
それが分かるだけで、だいぶ楽になるし、何より他人の苦手にも寛容になれる。僕はそこが一番おいしいところだと思っています。
自分のタイプで向いてる仕事を調べること自体は、全然いいと思うんです。でもその前に、この3つの状態を自分がどこで作れているか。それを一度、考えてみてほしい。
それを伝えたくて、今回は書いてみました。参考になったら嬉しいです。
もう少し先まで、一緒に考えてみませんか
自分のタイプがまだはっきりしない方は、こちらからどうぞ。3分ほどで終わります。
ブログやYouTubeでは書ききれない話を、メールで書いています。3,000人以上の方が読んでくれています。
「自分がどのタイプか、自己診断だと確信が持てない」という方へ。メールでの診断もあります。
今回みたいな話を、東京・大阪で月に一度、実際に集まって話しています。性格を直す場ではなく、人を面白がる場です。文字だけだと伝わらないことが、会うと一発で伝わるんですよね。ちょっと面白そうだな、と思ったら覗いてみてください。
カタギ/16タイプLABO