「心を開くのが苦手」は性格タイプで説明できる|MBTI16タイプ解説
「なかなか人に心を開けない」
「あの人の心をもっと開いてほしい」
「うちの子が、私には心を開いてくれない」
こういうことを、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。この記事では、16タイプ(MBTIでおなじみの性格タイプ)の観点から、心の開き方・閉じ方にはどんなクセがあるのかを整理してみます。「開ける人・開けない人」という優劣の話ではなく、「開き方の手順がそれぞれ違う」という話です。
そもそも「心を開く」とは、どういう状態のことか
タイプ別の話に入る前に、言葉の意味をそろえておきたいと思います。「心を開く」という言葉は日常的に使われますが、実際には何を指しているのでしょうか。
私(カタギ)が考えている定義は、こうです。
人と混ざる、人と絡み合う、自分をさらけ出す、自分を与える──その準備ができている状態。
自分の内側を相手に見せる。「ほら」と披露する。それに抵抗がない状態のことです。
ポイントは、「心を開く」を感情の温度ではなく、動作として捉えているところです。あたたかい気持ちがあるかどうかではなく、自分の内側を相手のほうに差し出す用意があるかどうか。そういう捉え方をしています。
そこには「拒絶のリスク」がある
自分の内側を差し出すというのは、場合によってはリスクと勇気が必要な行為です。なぜなら、差し出したものが受け取られない可能性があるからです。
「いや、そんなのいりません」
「大したことないですね」
そう返されるかもしれない。この拒絶のリスクへの恐れが、心を開くことをためらわせます。逆に言えば、心を開いている状態というのは、その恐れが働いていない状態、警戒心がゼロ、あるいは限りなく低い状態と言い換えることもできます。
警戒心が強い状態というのは、「心を開かないぞ」と、意図的・意識的にブロックをかけている状態です。はっきり意識していなくても、その構えが最初にあると、心が完全に開くことはありません。
「開き方」だけでなく「閉じ方」にもクセがある
ここからが本題です。この「開く」という動作には、タイプごとにかなりはっきりしたクセがあります。そして見落とされがちですが、「閉じ方」にも同じくらいクセがあります。
- 曖昧に、グレーに開いていく人もいれば、開いている・閉じているがハッキリしている人もいる
- 自分が積極的に開きたい人もいれば、相手に開いてほしい人もいる
- 一度開いたらなかなか閉じない人もいれば、開くのは早いけれど、その後けっこう閉まりやすい人もいる
これを3つの軸で見ていきます。
軸① 外向(E)と内向(I)|先に開く人と、閉じない人
まずは、いちばんおなじみの外向(E)と内向(I)の軸から。
外向:自分から先に開く。そのあと「閉め方」を考える
外向の人は、まず自分から開こうとします。あるいは、相手を開かせようとします。いずれにせよ、心の開き合いを最初にスタートさせるのは外向の側です。
面白いのはその後です。開き合いを始めたあと、外向の人はけっこう閉めていくのです。「どこまで閉めようかな」「どういうときに閉めようかな」と、意識が閉じるほうに向きやすい。
人生を通して、外向の人が向き合っているテーマは「どうやって開こうか」ではなく、むしろ「どういう感じで閉じるか」のほうだと言えます。開いているのが標準装備なので、調整すべきはブレーキのほうなんですね。
内向:自分からは開かない。でも一度開いたら閉じない
内向の人は、自分から積極的に開いたり、他人に開かせようとしたりということを、あまりしません。外向と比べると、そのスタートの回数は圧倒的に少ないです。
その代わり、一度開いた相手に対して、あとから閉じていくことが少ない。閉じたり閉まったりという操作が、そもそもあまり起きません。
だから内向の人が人生の中で向き合っているのは、「どうやって自分が心を開いていくか」というテーマのほうです。閉じているのが標準装備なので、意識はアクセル側に向く。外向とちょうど逆になっています。
「内向は開く方向に意識が向く」と聞くと、内向のほうが心を開きやすいように聞こえますが、そうではありません。最初は完全に閉じているので、意識が開く方向を向いているだけです。動く向きの話であって、開きやすさの話ではありません。
軸② 進行型(SJ・NP)と そのまま型(SP・NJ)|グレーか、はっきりか
2つ目は、カタギ式の分類である「進行型」と「そのまま型」の軸です。
- 進行型= SJ(ISTJ・ISFJ・ESTJ・ESFJ)と NP(INTP・INFP・ENTP・ENFP)
- そのまま型= SP(ISTP・ISFP・ESTP・ESFP)と NJ(INTJ・INFJ・ENTJ・ENFJ)
進行型:心の開き具合に「グレーゾーン」がある
進行型の人の心の開き方には、曖昧なグレーゾーンがあります。開いているとも、開いていないとも言い切れない中間状態が、かなり広い。
そこにあるのは「仮」の開き方です。仮止めのようなもの。ちょっとずつ開いて、ちょっとずつ閉まって、を繰り返しながら濃度を調整していきます。急に全開になったり、急にシャッターを下ろしたりということは、あまりありません。
そのまま型:開いているか、いないかが明確
そのまま型の人は、心の開き具合・閉じ具合がはっきりしています。開いているか開いていないかが、進行型よりずっと明確です。
そして明確であるがゆえに、急に開くことも、急に閉じることもあります。段階が少ないぶん、切り替わりが目に見えるかたちで起こる。
進行型の人が「まあまあ開いてるつもり」でいるとき、そのまま型の人からは「まだ開いてない」と見えることがあります。逆に、そのまま型の人が急に閉じたとき、進行型の人は「何かあったのか」と戸惑います。どちらも悪気はなく、単に開閉の段階数が違うだけです。
軸③ かわいい型(FP・TJ)と かっこいい型(FJ・TP)|自分が開きたいか、相手に開いてほしいか
3つ目は、私がよく使う「かわいい型」と「かっこいい型」の軸です。この軸は、心を開くというテーマにおいて、いちばんはっきり違いが出るところかもしれません。
- かわいい型= FP(ISFP・INFP・ESFP・ENFP)と TJ(ISTJ・INTJ・ESTJ・ENTJ)
- かっこいい型= FJ(ISFJ・INFJ・ESFJ・ENFJ)と TP(ISTP・INTP・ESTP・ENTP)
かわいい型:自分が開いた状態でいたい
かわいい型の人は、自分の心が開いた状態でいたいという意識が強く働きます。関心の矢印が自分に向いていて、「自分がどれだけ相手に心を開けているか」を気にしている。
だから、開いていない状態が続くと居心地が悪くなります。相手がどうかというより、自分が閉じていることのほうが気持ち悪いのです。
かっこいい型:相手の心の開き具合が気になる
かっこいい型の人は、相手の心の開き具合のほうを気にします。「この人は自分に心を開いてくれているだろうか」。相手に自分へ開いていてほしい、という前提で場を見ている。
ここが逆になっているので、同じ「心を開きたい」という言葉を使っていても、実は見ているものが違います。かわいい型は自分の蛇口を、かっこいい型は相手の蛇口を見ている、というイメージです。
| 軸 | 片方 | もう片方 |
|---|---|---|
| 外向 / 内向 | 外向:自分から先に開く。その後、閉め方に意識が向く | 内向:自分からは開かない。一度開いたら閉じにくい |
| 進行型 / そのまま型 | 進行型(SJ・NP):グレーゾーンがある。仮止めしながら少しずつ | そのまま型(SP・NJ):開閉が明確。急に開くことも閉じることもある |
| かわいい / かっこいい | かわいい型(FP・TJ):自分が開いた状態でいたい | かっこいい型(FJ・TP):相手が開いてくれているかを気にする |
実例:3人の「心の開き方」を並べてみる
この回の収録には、れいちぇる(ESFP)とせいこさん(ESFJ)が参加してくれました。私(INTP)を含めた3人を、いまの3軸に当てはめてみます。
れいちぇる(ESFP)= 外向 × そのまま型 × かわいい型
本人いわく「人間の中で言ったら、超頂点ぐらいにいる心の開き具合」。実際、警戒心をほとんど持っていません。
「そもそも自分って、どこに隠し持ってるものなんだろう、と思う。私にとって自分は、人に形作ってもらうものだったので。一人で隠し持ってる自分みたいなのが、私にはない」
── れいちぇる(ESFP)興味深いのは、彼女が「閉じる」方向の変化を経験していることです。昔は一期一会の相手にも全開だったけれど、それが実を結ばないことが続いて、少しずつ手前で予感するようになった。これはまさに、外向の「あとから閉めていく」という動きそのものです。
せいこ(ESFJ)= 外向 × 進行型 × かっこいい型
せいこさんは「そんなに自信を持って開いてます、とは言えない」と話しつつ、挨拶や仕事の話といった社会的な部分はスムーズに開示すると言います。これは進行型の「仮の心開き」にとても近い。
「私の場合のグレーゾーンは、指定された範囲でのグレーゾーン。他は管理外、見えません、感知できません、みたいな感じ」
「何なら、私が心を開く目的は、相手の方に心を開いていただくっていう部分もあるので」
── せいこ(ESFJ)後半の一言が、かっこいい型の説明そのものになっています。自分が開くことが目的ではなく、相手に開いてもらうための手段として開いている。かわいい型の人からは、なかなか出てこない発想です。
カタギ(INTP)= 内向 × 進行型 × かっこいい型
私自身は、自分からはまず開きません。相手が開いてくれたかな、と(勘違いも含めて)感じ始めたら、こちらもようやく開く。基本的には最初は閉まっています。
ただ、警戒しているという感覚はあまりなくて、単に「絡んでいない」だけなんですね。相手からのコンタクトがあって、ちょっとずつ「そうですか、じゃあ開きましょうか」となっていく。そして一度開き始めたら、基本的に閉じる方向には動きません。内向の特徴どおりです。
また、かっこいい型らしく、相手からのちょっとした興味がスタートの条件になります。「この人、ちょっと面白いな」と思ってもらえて、初めて動き出す感じがあります。
「仮の心開き」という考え方が、けっこう使える
この回でいちばん収穫だったのは、進行型の「仮の心開き」という言葉かもしれません。
心を開くというと、開いているか閉じているかの二択で考えがちです。けれど進行型の人にとっては、まず仮止めの状態をつくることがスタートになる。そして相手も開いてくれたら、その仮を少しずつ本物に変えていく。見せる範囲を、じわじわ広げていく。
ここには「完成」がありません。「ここまで開いたら開いている」という到達点が存在しないのです。せいこさんは、こう表現していました。
「開くのも、けっこう技術みたいな感じなんですよね。閉じるのも技術。心を開くのも、閉じるのも」
── せいこ(ESFJ)心を開くことを「性格の良さ」や「勇気の量」の問題だと捉えると、開けない自分を責めることになります。でも技術であり、手順であると捉えると、話がずいぶん変わってきます。自分の手順を知り、相手の手順を知る。それだけで、無用なすれ違いはかなり減ります。
まとめ:開き方に、優劣はありません
今回の内容を整理しておきます。
- 心を開くとは、自分の内側を相手に差し出す準備ができている状態のこと
- そこには拒絶のリスクがあるので、勇気が要る場合がある
- 外向は先に開いてから閉め方を調整し、内向は開くのは遅いが閉じにくい
- 進行型はグレーゾーンで仮止めしながら開き、そのまま型は開閉が明確で急な切り替わりもある
- かわいい型は自分が開いた状態でいたい、かっこいい型は相手の開き具合を気にする
大事なのは、どのパターンにも優劣がないということです。「心を開くのが苦手」と思っている人でも、誰かに対しては必ず開いています。ペットにだけ全開、という人もいるでしょう。それも立派に開いています。
「開けない人」がいるのではなく、開く手順と条件が人によって違うだけ。そう考えたほうが、自分に対しても、身近な誰かに対しても、ずっとフェアだと思います。
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心の開き方は、実際に会うといちばんよく分かります
今回の話は、私が一人で考えたことを、れいちぇるとせいこさんに投げて、二人の反応を聞きながら見えてきたものです。文章や動画だけでは、こうはなりません。声や表情や間があって、初めて「ああ、この人はこういう開き方をするのか」が分かる。
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カタギ(INTP)