感覚(S)と直観(N)の違い|「有限と無限」で考えると分かりやすい
カタギです、
今日は、S型とN型の違いについて解説していきます。
16タイプ(MBTI)を学びはじめたとき、内向・外向はなんとなく分かる。思考・感情も、まあ分かる。「自分はけっこう感情的なほうかな」とか、当たりをつけられると思うんです。
ところが、SとNのところで急に難しくなる。ここでつまずく人が、本当に多いんですね。
「なんだこれ、曖昧じゃないか」と言って、専門書を放り出してしまう。そういう人もいると思います。
ここは最初の関門です。逆に言うと、ここさえ腑に落ちれば、そのあとの学習はかなりスムーズになります。この記事では、僕なりの捉え方を2つ紹介します。
この記事の内容
1. なぜSとNだけ、急に難しく感じるのか
16タイプは、4つのアルファベットでできています。I/E、S/N、T/F、J/P の4組です。
このうち、内向・外向(I/E)と、思考・感情(T/F)は、比較的つかみやすいと思います。日常の言葉としても「内向的な人」「感情的な人」という言い方をしますし、正しいかどうかはさておき、なんとなく当たりがつく。
ところが、感覚(S)と直感(N)は違います。ここだけ、もうひとつレベルが上がる感じがする。
「よし、16タイプを学んで、人の違いをちゃんと分析してやろう」と意気込んで読み進めていくと、ここで急に足が止まる。最初の関門だと思います。
(ちなみに、最後のJ/Pもまた違う難しさがあります。そこはまた別の記事で書きます。)
なので、この記事はけっこう重要です。最初の段階で「なるほど、そういうことか」と腑に落ちると、そのあとの理解がずいぶん進みます。いま分からなくて止まっている方は、特に読んでみてください。
4つの指標の基本解説はこちら
2. まず、日本語の「感覚」「直感」に惑わされないこと
つまずく原因の半分は、たぶん言葉のせいです。
日本語の解説書を見ると、S は「感覚」、N は「直感」と書かれています。本によっては直感の「感」に観察の「観」を当てて「直観」と書いていたりもして、そこにもばらつきがあります。
ただ、それ以前の問題として――日本語では、感覚と直感をほとんど同じ意味で使っているんですよ。
「そのシャツ、なんで買ったんですか?」
「いや、パッと見たときに、感覚で決めました」
「直感で、いいなと思って」
どちらでも意味が通りますよね。日常会話では、ほぼ同じものとして扱われている。
だから「感覚と直感の違いです」と言われても、「え、同じじゃないの?」となる。ここで混乱が起きるわけです。
まず、ここを切り分けてください
16タイプで言う「感覚」「直感」は、専門用語です。
あなたが今まで日常で使ってきた「感覚」「直感」は、そのまま使っていて構いません。ただ、16タイプの話をするときだけは別物だと思ってください。
言葉が同じなだけで、中身は違う。「そういうものだ」と割り切る姿勢が、ここでは一番大事です。
3. 「目に見える世界/見えない世界」という説明の落とし穴
SとNの違いとして、よくこう説明されます。
よく見る説明
S:目に見える世界
N:目に見えない世界
これは間違いではありません。ただ、この説明もまた、分かったような分からないような、微妙なところを醸し出すんですよね。
「目に見えない世界って、何ですか」と。
あの世のことですか。スピリチュアルな話ですか。第六感で未来が見えるとか、幽霊が見えるとか、そういうことを言っているんですか――そんなふうに受け取ってしまう人もいると思います。
これは、そういう話ではありません。
4. 捉え方①:スケールの違い
僕がここで一番言いたいのは、これはスケールの違いだということです。
目に見える/見えないでもいいですが、フィールドの大きさの違いと言い換えたほうが、はるかに分かりやすいと思います。
スケールで捉え直すと
S:小さいフィールド。現実的な視野。自分の五感を通して、体感できて、納得できて、客観的に説得力のある範囲。
N:大きいフィールド。自分の体と五感で実感できる範囲を、超えたところ。
S のフィールドというのは、五感の世界です。見える、触れる、味がする。生物として、動物として「ちゃんとある」と確認できる領域ですね。
一方の N は、第六感とか宇宙とか幽霊とか、そういう話ではなくて――もっと単純に、持って生まれた五感で体感できるフィールドを、超えて大きいということです。
非現実、という意味でもありません。ただ、大きい。それだけです。
5. 大きく見えるほうが優れている、わけではありません
「じゃあ N のほうが、大きいところをメタ認知できていて、高度な人間なんですか?」
ある意味ではそう言えますし、ある意味ではまったくそうではありません。
なぜかというと、結局これはフィールドの違いでしかないからです。
N型の人は、確かに大きいところが見えているかもしれません。でも、その代わりに手前の世界がピンぼけしているんですよ。すぐ目の前の、現実的な部分がぼやけている。
S型の人は、フィールドは小さいかもしれない。でも、その中ではめちゃくちゃ強い。解像度が高い。
ここは誤解しないでほしいところ
どちらが良い・悪いという話ではありません。
そもそも僕たちは、S も N も両方持っています。どちらか一方しかない、という人はいません。
単に、どちらのフィールドで力を発揮しやすいかという違いです。そう捉えたほうが、実際のところに近いと思います。
6. 捉え方②:有限と無限
もうひとつ、大きなポイントがあります。有限性と無限性です。
| S(感覚) | N(直感) | |
|---|---|---|
| フィールド | 小さい・目に見える世界 | 大きい・目に見えない世界 |
| 解像度 | 手前が鮮明 | 手前がピンぼけしやすい |
| 向かう先 | 有限 | 無限 |
| 得意な対象 | 資源(人・物・金・時間・体力) | 言語・概念 |
ここも、「無限のほうがなんかカッコよくないですか」みたいな話ではありません。順番に説明します。
有限とは、限りがあるということ
現実は、はっきり言って、何でも限りがあります。
- 生きていられる時間には、限りがある
- 1日の長さにも、限りがある
- 指の数は5本しかない
- 貯金の残高にも、限りがある
- 今日食べられるご飯の量にも、限りがある
- 人生で出会える人の数にも、限りがある
- 深く付き合える人の数にも、限りがある
現実的に考えれば、たいていのものは無限ではありません。有限です。
一方で、「そうは言っても、時間はいくらでもある」というふうに言えることも、確かにあります。考え方によっては、無限として捉えられる領域がある。
だから、これもどちらが良い悪いではなく、どちらも大事なんです。
有限をちゃんと理解して、「限りがある中で、どうやっていこうか」と考えることも大事。無限のほうをちゃんと見つめることも、同じくらい大事。
そのうえで――S型は有限を扱うのがうまく、N型は無限を扱うのがうまい。これが、今日の一番大きなポイントです。
7. S型は「資源」の扱いがうまい
有限を扱うのがうまい、というのはどういうことか。一番分かりやすいのが資源です。
資源というのは、基本的に有限です。何が資源かというと、こういうものですね。
人、物、金。
体力、気力、時間、そして日々使えるエネルギー。
物質的なものだけではありません。体力も気力も時間も、全部が資源です。そして、そのすべてが有限です。
S型の人は、この有限性を本当によく分かっています。エネルギーにも限りがあるということを、実感として理解している。
だから、資源の管理や、使用計画を立てることが上手なんですね。「これだけしかないから、こう配分しよう」という発想が、自然に働きます。
これは、有限にちゃんと目が向いているからこそできることです。
8. N型は「言語・概念」の扱いがうまい
では、無限とは何か。いろいろありますが、一番分かりやすいのは言語です。概念と言ってもいいのですが、言語と言ったほうが具体的だと思います。
言語というのは、けっこう無限なんですよ。
組み合わせにも、生み出せる意味にも、上限がありません。そして言語は、そのまま概念になっていきます。
だから、言語の生産や、言語の使用に関しては、N型のほうが明らかに上手です。これはそうだと思います。
そしてこれが、そのままアイデアにつながっていくところがあります。ただ「アイデアが得意」と言うより、「言語や概念の取り扱いが得意」と言ったほうが、実態に近いと思います。
まとめると
S:有限を認識するのが自然。具体的には、資源の取り扱いがうまい。
N:無限のほうに自然に向かう。具体的には、言語や概念の取り扱いがうまい。
9. よくある勘違いと、判定のヒント
「自分は感覚をよく使うから、S型だ」
これは、かなり多い勘違いです。
2章で書いたとおり、日本語の「感覚」と、16タイプで言う S は別物です。「私は感覚派だから S」「私は直感で決めるタイプだから N」という判断は、ほぼ当てになりません。
言葉の印象ではなく、有限と無限、どちらに自然に目が向くかで考えてみてください。
判定に使えそうな問い
厳密な診断ではありませんが、自分に聞いてみる問いとしては、このあたりが分かりやすいと思います。
- 何かを始めるとき、まず「時間と体力がこれだけしかない」と考えるか。それとも「こういうこともできそうだ」と広げるほうが先か
- 手元の現実的な段取りと、大きな方向性の話。どちらのほうが、話していて疲れないか
- 人から「そこはもっと現実を見たほうがいい」と言われがちか。逆に「もっと大きく考えたら」と言われがちか
ただ、正直に言うと、これを自分ひとりで判定するのは、けっこう難しいです。
理由は単純で、比較対象がないからです。自分にとっては自分が基準なので、「これくらい現実的なのは普通でしょう」と思っている水準が、他の人から見るとまったく普通ではない、ということが起きます。
結局これは、実際に違うタイプの人と接して、「ああ、こういう見え方をしている人がいるのか」と体感するのが一番早いです。
10. まとめ
今日の内容を整理します。
- SとNは、16タイプ学習の最初の関門です。つまずくのは自然なことです
- 原因の半分は言葉。日本語の「感覚」「直感」とは切り離して、専門用語として受け取ってください
- 「目に見える/見えない」でもいいですが、フィールドの大きさの違いと考えるほうが分かりやすいです
- 大きいほうが優れているわけではありません。N型は手前がピンぼけしやすく、S型は狭い範囲で強い。それだけです
- もうひとつの軸が有限と無限。S型は資源(人・物・金・時間・体力)の扱いがうまく、N型は言語や概念の扱いがうまい
- そして、僕たちは全員、SもNも両方持っています
SとNは、誤解や勘違いが起こりやすいところです。もし周りに「ここがよく分からない」と言っている人がいたら、こういう捉え方もあるよ、と教えてあげてください。正しい理解が広まっていくと思います。
J と P のところも、同じように混乱が起きやすいので、また改めて書きます。そちらも楽しみにしていてください。
それでは、また。
カタギ(INTP)
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本文に書いたとおり、SとNの違いは、自分ひとりだと比較対象がなくて判定しづらいところです。ここは実際に、違うフィールドで生きている人と同じ場にいるのが、一番早い。
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